ミンドの谷の明るい所へ出て来た Golden Tanager 。
正月には金色の鳥というのも縁起物で悪くはないか、といった、いたって俗っぽい理由でこのキンイロフウキンチョウをキンバネモリゲラに続いてアップすることにしました。
このキンイロフウキンチョウをバナナ園で見ることはまずありません。その理由は、普通この鳥は海抜1000メートルから2500メートルまでのアンデス山脈の中腹に棲息するからです。高い所にあるオリートの農園でたまにこの鳥を見ることはありますが、私達が輸出用に刈り取るオリートは普通この高さでは栽培しません。その理由は、エクアドールのラ・コスタ地帯では、海抜600メートルを越えると南極からの寒流「フンボルト海流」の影響で、乾季には夜間の温度が摂氏11度ぐらいに下がることも珍しくなくなり、そして最低気温がここまで頻繁に下がるような高地で栽培すると、どうやら日本までの長い保冷温度下の輸送中にオリートは生理障害を起こすようなので食用には適さなくなるからです。ただし国内市場向けには、 Mindo の谷など海抜1200メートルから1500メートルぐらいの所でも、オリートを栽培していますので、オリート農園の中でこのフウキンチョウを見ることが出来ます。
やはり、ミンドの谷で、コテージの裏庭のオレンジ林にやって来た Golden Tanager。
「Grano de Oro ( グラーノ デ オロ ) 」、金の粒と言う意味のスペイン語名を持つこの鳥は、その鮮やかな羽色からバーダーの間で人気の高い野鳥と言われています。私が初めてこの鳥を Mindo の質素なコテージの脇で見た時も、「綺麗な鳥だなあ。これが、 Grano de Oro か。」と、感心していたのを想い出します。この鳥に限らず、エクアドールには鮮やかな黄色の羽を持つものが多く、そのどれもが私には可愛く魅力的です。特に南米の青い空を背景にすると、その黄色がとても映えます。