バナナ園の野鳥と生き物 = バックナンバー =


No.6 Social Flycatcher

Photo & Text:Motoaki Itoh

Social Flycatcher(アカボウシヒタキモドキ)

Social Flycatcher(アカボウシヒタキモドキ)

バナナの若葉に止まって餌を探しているところ。

Social Flycatcher は、Tyrant Flycatchersの仲間です。 Princeton University Press出版の"A Guide to The Birds of Colombia (コロンビアの鳥図鑑)"の中では、100を越えるイラストが載っている程で、非常に似た種類の多い鳥のひとつです。 何故、引用した本がBirds of Colombiaで、Birds of Ecuadorではないのかを説明します。理由は単純で、まだ Birds of Ecuadorが出版されていないので、隣国のColombiaの解説書を参考にするしかないのです。


Social Flycatcher(アカボウシヒタキモドキ)

サニート農園のミミズを狙っているところ。

この鳥は、エクアドルの太平洋岸では、よく目にすることができます。空中を飛んでいる虫を捕食することが多いので、梢のてっぺんや、バナナの葉の先端、あるいは電線に止まって、周りを見回しています。もちろん、地面に降りて虫を取ることもしばしばです。サニート農園では、大胆に堆肥作りのベッドに舞い降りて、ミミズを穿り出すので、農園主には歓迎されません。縄張り意識が強い鳥で、ライバルを見つけると、すぐに飛び立ち、攻撃します。 繁殖期に入ると、雌を争って、けたたましく、雄同士が、赤い冠羽を逆立てて、鳴きあっているのが 見られます。 減農薬、有機バナナ園では、最も目にする野鳥のひとつでしょう。 腹部の鮮やかな黄色は、とても目立つので、そのことも、この鳥が多いなと言う印象を与えてくれるのかもしれません。