Mating Seasonで、電線に止まって騒いでいたつがい。雌雄同形同色のため、どちらが雄か雌かの区別は私にはつきません。
エクアドールで Azulejo(アスレッホ)、青い色の鳥、と呼ばれているこの野鳥は、ご覧の通り鮮やかな空色をしているので、バナナ園で働いている人達はもとより、農業に従事していない都会の人々でもよく知っています。よく知っている、と言っても野鳥に特別な興味を持っている人で無い限り、その習性などについて科学的に説明できるといったレベルの話ではありません。たとえて言えば、日本でメジロと言えば、大概の人が知っているといったところです。
この鳥はFruit Eaterなので、果樹園は当然のこと、一般家庭の庭先に植えてある果物のなる樹には、かならず姿を見せる、と友人達も言っています。
人間の周りで生きているのに、人を非常に警戒します。バナナ園の中でも頻繁に目にする野鳥のひとつですが、Masked-Water Tyrant(マダラタイランチョウ)、Vermillion Flycatcher(ベニタイランチョウ)、Social Flycatcher(アカボウシヒタキモドキ)などのタイランチョウ類に比べると、すぐに飛んで行ってしまうので、目にする機会が多い割には、写真を撮りにくい鳥です。
農園視察にやってきた我々に驚いて、アーモンドの樹の陰に身を潜めたカップル。
また、一羽で行動するよりつがいで行動している方が多いようです。その面でもタイランチョウ類とは違って、インコほど雌雄がいつもべたべたしてはいませんが、夫婦仲の良い鳥のひとつと言えるでしょう。サニートやオリートの農園、特にサニート農園の中では、田辺さんの経営する Technoban、CordovaさんのSanta Monicaの両農園で、より頻繁に見ることができます。オリート農園では、在来種のオレンジなどの果樹が切らずに残されている所が多いこと、また、その多くが山の中にあるために輸出規格外品を専門に買い取りに来るトラックが入りにくいので、農園の中にまとめて放置されて黄色く熟した果実が多いことも、このアスレッホだけでなく様々な野鳥がいる理由だと思います。