ロス・アラモス(エナーノバナナ栽培)農園の水路で見かけたイトトンボ。
ツバメが飛び交い、もうすぐ三浦半島でも、銀ヤンマが朝夕には姿を見せる季節になりました。
Guayas河水系などを抱えるエクアドール海岸地帯で営まれるバナナ農園でも、いろいろなトンボ(Chapulete・チャプレーテ)を見ることが出来ます。私も多くの写真を撮ってきましたが、なにせトンボは水が汚染されていない水辺で生きているものが多いので、未だ危険な蛇が多く棲息している沼地や川の淵には、ちょっと入り込みにくいのが本音で、私が目にしていない種類はもっと沢山いるはずです。
また、水辺・水中の昆虫は豊富で、日本から訪れる虫好きを驚かせています。特にタガメは、姿かたちこそ日本のものとそっくりですが、なにせ胴のサイズが6から7センチはありますので、虫好きたちは感心して見ています。ただし、水の中に入るのは薦めませんので、夜間蛍光灯に集まって来たものを昼見るのですが。
クレメンティーナ(エナーノバナナ栽培)農園内、パリサーダ地区の水路(番外編 No.21の「バナナ園内で見られる魚たち No.1」で紹介した水路)で撮ったトンボ。
蛍も、暗くなって農園周りからの帰り、車が沼地の脇を通るときに、その光を見ることがありますが、昔と比べると目にする回数も見える蛍の光の数も、めっきり少なくなっています。私がまだ駆け出しのころ、三十五・六年前までは、夜間に沼地・池・川・水田沿いのハイウエイを高速で走っていても、何千、あるいは、何万という蛍の群れが、水辺の木々に集まって、そこにまるで空の星々を下ろしてきて凝縮したのかと錯覚するような、点滅する光の巨大な塊をつくっているのを見ることも稀ではありませんでした。
エクアドールは、ほとんど赤道直下とはいえ南半球に位置しますので、一年中その姿を見ることが出来るアカネ類を除くと、12月から4月までの雨季の時期がトンボを見るには理想的な季節です。また、この季節は北から渡って来る鷲・鷹類を見ることが出来、特にこの時期でないと見ることが出来ないのが Swallow-Tailed Kite (ツバメトビ)です。
ここに南国の空の色をしたイトトンボと、シオカラのような形と大きさですが、胴と尾が青と赤のツートン・カラーのトンボを載せます。