バナナの葉に止まって縄張りを見回しているフィンチ。
この鳥は、Finch(フィンチ)の仲間です。フィンチ類は、エクアドールの北から南までの広い地域で見られ、ほとんどどのバナナ園に行っても何かの種類を見る事ができます。
しかし今では、ケヴェド地区(太平洋沿岸部の中央)で最も頻繁に目にすることが多いようで、特にサニート栽培をしているサン・マルコス農園では、行けば必ず見ることが出来ます。バナナ園滞在体験をテーマにしたテレビ番組で、ここを舞台に選んだ理由の一つが、その地形の多様性と、そこからくる風景・自然の多様性であったと聞いています。
この農園は、総面積が約1200ヘクタールあり、東はケヴェド河に接し、他の三方は丘陵地帯へと続いており、丘陵の一部には未だ自然が残っていますので、鷹類、キツツキ、フクロウ、水鳥、ヤマセミ、タイランチョウ、フウキンチョウ、フィンチ、イグアナ、ナマケモノ、南米アライグマ、オセロット、果ては、ボア・コンストリクター(水棲ニシキヘビ)、カイマンワニ、タランチュラなど、あまり歓迎しない生き物もまだ時々姿を見せます。
サン・マルコス農園の女主人、モカチェ市の市長さんが垣根代わりに植えたブーゲンビリアの実を食べに来たところを、パチッ、と一枚。
Galapagos Finchは、ダーウィンの進化論で有名になり、学校の理科の教材にも取り上げられています。その食性によって、嘴の大きさ、形が違っています。しかし、この特性はなにもガラパゴス・フィンチだけの物ではありません。南米大陸のフィンチ類の嘴も似たような進化を示しています。今回取り上げたカワリヒメウソは写真のように大きな嘴を持っていますが、小さな籾状の草の実を餌としているフィンチは、当然小さな嘴を持っています。