Ledesma氏の有機バナナ園で、上空をしきりに気にしていました。鷹の仲間が飛んでいたのかもしれません。
エクアドールの鳩の種類は、タイランチョウやフウキンチョウ、ハチドリ等と比べるとかなり少なく、何故少ないかは分かりませんが、多分長い歴史の中で、人間に狩られたという事もその原因の一つではないかと、個人的には思っています。
というのも鳩と鴨は、地球上のどの地域でもよく食べられてきたからです。鳩類と鴨類は人間を怖がるものが多く、鷲鷹類は人間をうっとうしく思っているのではないかという気がします。エクアドールで一番目にする鳩は、街中でも、バナナ園でも、Ecuadorian Ground-Dove(オオスズメバト)です。一番印象に残るのは、 ガラパゴス諸島へ行った人なら、そこでよく見るガラパゴスバトでしょう。Eye Ringの鮮やかなコバルト・ブルーは、一度見ると決して忘れることが無いほどの印象を、ほとんどの人に残すようです。
サニート農園のEnvidiaで、西日を浴びて。
他にも個性的なものは多いのですが、林や森の中からなかなか姿を見せないのがほとんどです。「声はすれども姿は見えず、とはよく言ったものだなあ。」といつも思いながらオリート農園やサニート・バナナ農園の中を、重いテレ・レンズとカメラを一脚につけたまま、肩に担いで歩き回っています。そういうことは、カメラやレンズにとって良い事ではないから、やらないようにとカメラ雑誌には書いてありますが、産地まわりをする仲間たちと一緒に行動しているので、野鳥を見つけるたびに、三脚をセットする訳には行かないのです。また、三脚にカメラをセットしてピントを合わせていたのでは、たいがいの場合、鳥に逃げられてしまいます。時間に十分余裕があればその場所に陣取って、また野鳥が戻ってくるのを待っていれば良いのでしょうが。
せいぜい15分ぐらいか、長くても20分ぐらいで、サニート栽培の説明は終わりますが、その間も、一度姿を隠した野鳥は、バナナの葉陰や、周りの木立の中から、多分「何時まで、人間どもはぐずぐずしてるんだよ、もう腹が減って、すぐにでも餌のいっぱい居る堆肥場に戻りたいのに、、」と、ぼやきながら私たちがその場から離れるのを待っているのでしょう。もし私に時間がたっぷりあっても、1時間か2時間そこに腰を下ろして、餌をとりたくてイライラしているに違いない、野鳥と我慢比べをするのは、可哀想な気がします。
このソライロアルキバト(Blue Ground-Dove)は、正確に言うと、空色ではなく、うすい、青みがかった灰色をした鳩です。見た目は、写真でしか知らないのですが、日本のシラコバトに近い種類ではないかと思います。この鳩とよく似ているのが、Ecuadorian Ground-Doveで、こちらは薄茶色を基調とした、同じような羽模様をしているので、いつも見間違いをしてしまいます。