クレメンティーナ農園内のPalisada地区。
今まで見ていただいた野鳥たちの中で、いくつか水辺に棲む鳥を紹介しました。これからも、多くの鳥を紹介していくつもりです。以前説明しましたように、バナナ園はグアヤス川水系を中心として、北はエスメラルダス川水系、南はフボネス川とサンタ・ローサ川に至る南北560キロ、東西は、広いところで約160キロ、狭いところで30キロの広大な平野で営まれています。とくに、グアヤス水系の川はアンデス山麓から平野部に出ると、河口域までほとんど高低差のない平野を、何百キロにも渡って蛇行しながら流れつづけます。そのため、流域は、無数の池・沼などで覆われた、一大湿地帯を形成しています。
グアヤス川は、人口250万人を抱えるグアヤキール市周辺では、その幅が、マングローブの砂州をはさんで、5キロ程にもなります。もうその辺りは汽水域で、淡水と海水が入り混じっています。獲れる魚は、エクアドール人が最も好む魚コルビーナと、棘のあるナマズ、ギジやゴンズイに似た「Bagre(バグレ)」が主です。グアヤス平野の人々は、淡水魚をよく食べます。
農業関係者は、川の水を汚染させないように常に気を使っています。また、グァヤキール市民の飲料水は、グアヤス川水系のダウレ川から取水されます。
ヴィエハ(和訳:オバーチャン)と呼ばれ、成長すると50センチ程にもなる淡水魚。小骨が多いのですが、フライで食べます。
ここに載せた写真は、クレメンティーナ農園を流れる水路とそこに生息している十数種の魚の中で、最も目に付く3種類ほどのうちのひとつ、「Vieja(ヴィエハ)」です。
これを捕るのは、クビワ・ヤマセミ、ダイサギ、コサギ、ミサゴイなどです。ミドリ・ヤマセミは、もっと小さなタナゴやドジョウの仲間を捕っているようです。サニート農園に行くと、日本のメダカそっくりで、地味な色をしたグッピーも見る事ができます。写真の枚数の都合で今回は載せられませんが。