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No.136 Green Iguana  & Basilisk

Photo & Text:Motoaki Itoh

今回は、"Green Iguana (ミドリイグアナ:Iguana iguana) & Basilisk (イグァナ科バシリスク属のトカゲ:学名不明)"です。

Green Iguana (ミドリイグアナ:Iguana iguana) & Basilisk (イグァナ科バシリスク属のトカゲ:学名不明)

岸辺で文字通り微動だにせず、人間達が通り過ぎて行くのを待っていたバシリスク・トカゲ。

この左側に掲載したトカゲの英名、和名、学名、総てが判りません。私の持っている433ページ、1000葉程の写真で構成された図鑑“Faunas del Ecuador(エクァドールの動物)”を参照しましたが似たようなものは載っていたものの、この写真のトカゲとは明らかに違っていました。また、インターネット上で幾つかの爬虫類サイトにお邪魔して調べたのですが、該当するものは見当たりませんでした。コスタ・リカの友人が何年か前に贈ってくれた自然紹介をテーマにした立派な同国のガイド・ブックも見てみましたが、その本にも該当するものはありませんでした。それらの結果、私がただ一つ推察できるのは、このトカゲはイグァナ科のバシリスク属に属するトカゲだろうという事だけです。私が考えていたこのページのタイトルは、なになにトカゲとGreen Iguanaというものでしたが、主役になる筈のトカゲの名前が判らないのではどうしようもなく、この様なタイトルにしました。時間を割いて自然・生物関係の蔵書が多い図書館に行けば、同定できるかも知れませんが、それが出来ませんでした。


Green Iguana (ミドリイグアナ:Iguana iguana) & Basilisk (イグァナ科バシリスク属のトカゲ:学名不明)

FrushiグループのEnanoバナナ園“Envidia 5”の農道を走って横切って行ったミドリイグァナの幼獣。

この写真を撮ったのは、前回の処で書きましたように、首都圏コープのバナナ農園視察代表とSr. Hoyos (オージョスさん)のサニート農園を訪問していたとき、幸運にもナマケモノの若いのが地面近くまで降りて来ているのに出くわしたので皆で夢中になってシャッターを切りまくった後、誰もが、腰が引ける吊橋を渡らないで、ちょっと回り道をして谷川の橋の上を歩いて帰路についた時でした。先頭を歩いていた場長が後に続く我々を手で制して、下を指差しました。このときも、咄嗟には何を指しているのかが判らずきょときょとしていると、場長が“Senor, ahi´ esta un Cameleon.(セニョール、あそこに、カメレオンがいますよ。)”と小さな声で教えてくれました。カメレオン等というのは新大陸にはいない筈なのですが、アメリカ大陸発見、それに続く征服と植民をしたスペイン人達は、ここで眼にした植物・動物などに、彼らがヨーロッパで慣れ親しんで来た動植物に似ていた場合は当然ですが、時にはあまり似ていない物にまで無理やりスペイン語の名称を付けたことを承知していますので、私は、「これはトカゲ類のことだな。」と見当をつけて岸辺を探してみましたが、なかなか見つからず、やっと、じっとして全く動かないこのバシリスク・トカゲに似たのを見つける事ができました。その時は、バシリスクは中米に多いことは承知していましたが、エクァドールに棲息しているとは知りませんでしたので、初めて見る、変わったトカゲに半ば感動しながらシャッターを切り続けました。上記の動物図鑑によると、バシリスクはLa Costa(海岸地帯)に棲息しており、水面を直立して走れるという信じられないような特技から、土地の人々は“pasa rio(川を渡るもの)”と呼んでいるそうです。ただ、この撮影したトカゲは最後までビクとも動かなかったので、水面を走れるかどうかは判りませんでした。