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No.108 Plumbeous-backed Thrush

Photo & Text:Motoaki Itoh

今回は、" Plumbeous-backed Thrush (和名不明:Turdus reevei) "です。

Plumbeous-backed Thrush (和名不明:Turdus reevei)

日が暮れて、ねぐらにしている、川のほとりの小さな林に帰ってきた Plum beous-backed Thrush.

今回取り上げるツグミの和名を探したのですが、またも見つかりませんでした。エクァドールの野鳥の和名が見つからないのはこれが初めてという訳ではありませんので、別に驚きません。いずれ分かるだろうと、南米流に構えています。私が書いているこの弊社のホーム・ペイジの目的が、「エクァドールのバナナ園とその周辺で見られる野鳥や小動物は、ちょっと撮っただけでもこれ程いるのです。一部で言われているように、もしもエクァドールバナナが農薬(殺鼠剤、殺虫剤、除草剤、殺菌剤などを総称して農薬と日本では言い習わしていますが)使用過多の栽培をしていたら、こんなに野鳥や、蝶、トンボ、小魚、蛙が農園の中やその周辺に棲息すると思いますか。」と、問いかけることですので、和名が分からない野鳥がちょいちょい出てきても、お許し下さい。これからも、出来るだけ調べて行きます。ただし、ピントの甘い写真が多い事は、深く恥じ入っております。


Plumbeous-backed Thrush (和名不明:Turdus reevei)

私が、x2の extender を付けて800ミリにした白い望遠レンズをなかなか外さないので、いらいらしていた Plumber-backed Thrush.  真相は、手振れ防止レンズでも ISO 100のフィルムでは、日没のためシャッター・スピードを上げられず、像が揺れ続けていたので、何回もシャッターを切らねばならなかったためです。

この写真は、小型機パイパーと四輪駆動車を乗り継いでの 10 時間にわたる一日の産地廻りを終えて Sr. Miguel Larrea (ミゲル・ラレアさん ) のサニート農園“ San Miguel (サン・ミゲル)”に辿り着き、そこで日没間近に撮ったものです。このラレアさん一族は、父親と叔父さんがバナナ園経営を始めて、今では一族で 1,000 ヘクタールを超えるバナナ園を所有しており、そのうちサニート農園は、 Tenguel (テンゲル)地区と Naranjito (ナランヒート)地区に約 230 ヘクタールあります。前回のシロエリオオガシラを撮ったのは、タンカさんの“ San Miguel” 農園で、ラレアさんの” San Miguel” からは北に約 200 キロメートルほどの所にあり、立地条件もかなり異なっています。 San Miguel というのは、英語では St. Michael (聖マイケル)のことで、エクァドールでは農園に聖人や聖女の名前を付ける習慣がありますので、同じ農園名があちらにもこちらにもあって、我々にはちょっとややこしいのが問題です。ラレアさんのサン・ミゲル農園は、タナゴやグッピー、ナマズなどが棲む、普段は水の澄み水深の浅い、あまり大きくない川のほとりに作られているので、ミドリヤマセミ、キツツキ、ツグミ、タイランチョウ、フウキンチョウ、ハト、ハチドリ、マミジロミツドリ等の野鳥や、こうもり、ナマケモノといった哺乳類、両生類や爬虫類も棲んでいる生物多様性に富んだ畑です。

このツグミは、エクァドールで記録されている 22種のツグミのうちで唯一、青っぽい眼をしたツグミで、その数はあまり多くないようで、 La Costa で主に見られ、季節によって国内を移動するようだと解説されています。どうりで私も見る機会がなく、この写真を撮ったのが後にも先にも、ただ一度のチャンスでした。ガイド・ブックでこの鳥を確認するまでは、これがツグミの仲間だとは思っていませんでした。 Ecuador Thrush (エクァドール・ツグミ)などの他のツグミ類などとは、ちょっとした動作などが違っていたため、何か南米独特の珍しい野鳥に出会ったのかと喜んでいたのですが。