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No.102 Galapagos White-cheeked Pintail Duck & Greater flamingo

Photo & Text:Motoaki Itoh

今回は、"Galapagos White-cheeked Pintail Duck(ガラパゴスホウジロオナガガモ Anas bahamensis galapagensis) & Greater flamingo (オオフラミンゴ Phoenicopterus rubber)"です。

Galapagos White-cheeked Pintail Duck(ガラパゴスホウジロオナガガモ Anas bahamensis galapagensis)

Hotel Galapagosの中庭の干潟に来ていたGalapagos White-cheeked Pintail Duck。

今回は、ガラパゴス諸島の干潟を生活の場にしている二種の水鳥を取り上げます。White-cheeked pintailを撮ったのはHotel Galapagosの庭に、上げ潮の時は池になり下げ潮の時は干潟となる小さな池があることは、第75回に掲載したガラパゴス諸島で見られるセイタカシギのところでも説明しましたが、その干潟でです。ここには、セイタカシシギやホウジロオナガガモだけでなく、何種類かのシギ類、チドリ類、サギ類なども訪れます。ある英語で書かれたガラパゴス観光ガイドブックの中の写真にもこの池で撮ったGalapagos White-cheeked Pintail DuckがBahama Pintailとして載っていました。英語名称が変わったのかどうかは分かりません。


Greater flamingo (オオフラミンゴ Phoenicopterus rubber)

Santa Cruz島の北側に位置する、マングローブの入り江の奥にある干潟にやって来ていたオオフラミンゴ。この傍の入り江にはアオウミガメがmating seasonになると、数十頭集まって来ます。

もう一枚の写真は、Santa Cruz島の北側のマングローブとパーロ・サント(Palo Santo:ガラパゴス固有種の植物)の林の中にある、10ヘクタール程の小さな干潟で撮ったオオフラミンゴです。ガラパゴス諸島で、オオフラミンゴが群れを成して棲息している島としてはFloreana島が良く知られていますが、他の島の干潟にもやって来るようです。私ども、バナナ産地視察の合間の土曜・日曜を利用してガラパゴスまで足を伸ばす者は、何回も書きましたように、2泊3日という限られた日程の中で最大限の観光をしますので、フロレアーナ島まで行くことは出来ません。そう、私ももう21回も同諸島を訪れていますが、フロレアーナ島まで行ったことはありません。ですから、この時も皆で、「フラミンゴだ。フラミンゴだ。」と、大騒ぎをしたのですが、そばで、アオウミガメを見に来ていた欧米からの観光客はもう既に何十羽ものオオフラミンゴをフロレアーナ島で見ていたので、なんの興味も示しませんでした。夕陽に映えるフラミンゴに夢中になってシャッターを切ったのですが、その時は未だ手振れ防止レンズを持っていなかったので、せっかく初めて見たオオフラミンゴもしっかり撮ることは出来ず残念でした。何時かまた、見ることもあるだろうと期待していたのですが、その後、この干潟に何回か行っても、フラミンゴに会うことはありませんでした。ガイドさんの話を聞けば、その後も干潟にフラミンゴは来ていたのだそうです。皮肉なことに、アオウミガメはその後、何十頭も見ているのですが。今迄にも何度か書きましたが、「今度会ったら、今度観察できたら、ちゃんと撮るぞ。」と、悔しい思いをしながら、次に期待しても、ある特定な鳥を撮る目的でエクァドールに行く訳ではなく、バナナの産地視察の途中で出会った鳥を撮っていますので、その後はその野鳥にどうしても巡り合わないということが結構あります。「鳥との出会いも、一期一会。」とよく言われますが、本当にそのようですね。